脈診 〜その手法と古典的背景〜
皇漢堂鍼灸院 院長 船木 寛伴 著
\3,000(税別) たにぐち書店 発行(A5判、223頁)
 本書は先人達の複雑になっている脈診体系を解りやすく整理し直し、それを合理的な型に纏め換え、独自の体系を作り出している。
 「脈状診」と「比較脈診」及び「人迎気口診」のそれぞれの脈法の特徴とその関連を明らかにし、それぞれの理論的背景の共通性も提示することで納得のゆくものを作り出している。
 それは、脈状診によって「個体のもつ全生命力を理解」し、「診断と治療に係わる大綱」を掴み、人迎気口診によって「病因の確定」を行い、比較脈診によって「治療すべき経絡を確定す」 というものである。
 そのためには「浮中沈」の脈位の問題の重要性をあげている。その脈位もまず「生理的脈位」を規定し、そして「臨床上の脈位」を確定するという 形で、その背景に陰陽、表裏、寒熱、虚実の「八綱理論」としっかり結びついている。・・・
 何よりも本書が先達の努力の成果を正しく、正面からしっかりと受け止め、後世へ引く継ぐ にふさわしい、脈診の全面的な内容をもった書になったことを喜びたい。
一木村弘先生、序文より抜粋−
まえがき
 第1篇 人間の手について
 第2篇 脈診とは何か
第1章 脈診の意義
第1節 古典鍼灸学の基本概念を具体的に把握
第2節 診察と診断の迅速性
第3節 手は経験の始まり
第4節 古典の語る脈診
第2章 脈診の歴史
第3章 『難経』流脈診
 第3篇 脈診の手法とその理論的背景
第1章 3つの脈法
第1節 脈 状 診
第2節 人迎気口診
第3節 比較脈診
第2章 脈状診の実際
第1節 患者の手の位置  
第2節 指のあて方
第3節 左右の脈状差
第4節 運気の脈状
運気の脈、3種 / 天人は合一する / 意味深長なり『難経』七難 /
第5節 脈 位
生理的脈位の規定 / 臨床的(病的)脈位の決定 /
第6節 去 来
病の大綱を知る / 陰陽の本然 /
第7節 虚 実
『難経』の虚実の脈を踏まえて / 病は全て正気の虚に他ならない / 気とは何か / 脈診における気 /
第8節 遅 数
気血の変動はどうか / 数脈における治法 / 遅脈とは / 遅脈は数脈より病的意義は深い / 『難経』十四難、脈の損至 /
第9節 病 脈
平病死 / 十五脈(七表八裏) / 七表の脈 / 八裏の脈 / 病脈の決定と運気の脈状 / 病脈決定の持つ意義 / 2つ以上の病脈を考慮してもよい / 脈の種類は二十五脈が基本 /
第10節 脈状診の総括
第3章 人迎気口診の実際
第1節 脈状診によって得られた脈状が人迎気口のどちらにあるか
第2節 人迎気口診は必ずしも流布していない
第3節 人迎気口診の完成
第4節 人迎気口診の私見
第5節 両関前一分、人迎気口と両関後、神門との関係
第6節 内外因と治法
第4章 比較脈診の実際
第1節 正脈と病脈の比較脈診
正脈 / 正脈の脈位 / 文献 / 老婆心 /
第2節 六部定位における陰陽2経の比較脈診
バランスとは / 陰主陽従と治法 /
第3節 六部定位における個々の病脈
比較脈診の副産物 / 特に部分症状の理解に役立つ / 部分と全体、標本の判別 /
第5章 脈診の手法総括
註の解説
あとがき
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